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特集2 グローバルな「海洋資源の保全」と「安定供給」の両立へ おいしいしあわせを世界へ。

世界的な魚食需要の高まりから、水産物の需給バランスが乱れ、価格の高騰や乱獲をもたらし、さまざまな海洋資源が枯渇の危機に瀕しています。マルハニチログループは、世界最大規模の水産物サプライヤーとして水産物の「安定調達・供給体制の確立」と「多様性保全」という経済・環境の両側面から、海洋資源の保全に取り組んでいます。

人口の増加と健康志向の高まりを背景に高まる「世界の魚食需要」にこたえる。

今、世界では、途上国における著しい人口増加、新興国の経済発展による冷凍・冷蔵技術の向上、さらには、欧米先進国における健康志向の高まりを背景とした魚食ブームなどのさまざまな理由から魚食需要の拡大が続いています。こうした世界的な需要拡大にともない、水産物市場では価格の高騰とともに、魚の激しい争奪戦が繰り広げられるようになっています。この資源争奪戦は、適正な資源管理手法が採られていない海域や魚種については、水産資源の減少・枯渇や生物多様性が失われていくことへの懸念など、国際的な課題を引き起こしています。

水産物の安定調達・供給体制の確立という経済面での課題、そして、水産資源の多様性保全という環境面での課題。これら課題の克服を通じて、「良質なたんぱく源である魚介類を世界のお客さまに安定的に供給する」という企業としての使命を果たしていくために、マルハニチログループは、グローバルな資源アクセスの強化をはじめ、調達・供給体制の整備に積極的に取り組んでいます。

世界の食用魚介類供給量と人口の推移

出典:平成26年度 水産白書 資料:FAO「Food balance sheets」、
UN「World Population Prospects」、農林水産省「食料需給表」

In Asia

良質な水産商品を世界に届ける「加工」拠点として

欧州や北米をはじめ、オセアニアなど世界中から調達した水産加工原料を、アジア各地の拠点に集め、消費者ニーズに沿った加工・製品化を行ったうえで、再び世界のマーケットに向けて安定供給しています。

CSR Action

良質な水産資源を活用して社会の要請にこたえる

魚食普及の使命のもと、時代は高齢社会から超高齢社会に突入し、食を通じた社会貢献をする商品づくりとして、2000年に病院給食ルートからの要望で開発した完全に骨を除去した「骨なし魚」があります。多くのお客さまに認められ、市場も成長しました。マルハニチロは、アジア各国の現地法人・関係グループ会社と協力し、社会の要請にこたえる商品の安定供給に努めています。

In Oceania

世界的に激化する調達競争を勝ち抜き、
良質な水産資源アクセスの強化を図る

マルハニチログループは、中期経営計画の成長戦略の1つに「新たな海外水産資源アクセスの確保」を掲げ、海外企業との積極的な協業を推進しています。この一環として、2013年、豪州の漁業会社 オーストラル・フィッシャリーズをグループに迎えました。

CSR Action

漁業会社として世界初!「カーボン・ニュートラル※」認証を取得

オーストラル・フィッシャリーズは、2016年1~12月の自社操業にともなうCO2総排出量を27,422トンと試算し、これを相殺するために西オーストラリア州にある小麦地帯におよそ190,000本の樹木を植えることを決定。この取り組みが「カーボン・ニュートラル」認証を受けました。この取り組みを、水産資源の安定供給につながるさらなるステップと位置づけ、今後はブランドロゴ『CN Fish』を商品に展開し、環境配慮商品の拡販を進めていきます。

※カーボン・ニュートラル:事業において排出されるCO2総排出量と同量のCO2量を吸収する対策を打つことでCO2排出量をゼロにすることです。

In North America

安定した漁獲量をベースに新商品の拡大へ

北米の漁場は、ベーリング海のスケソウダラをはじめ、サケ・カニ・底魚類など資源管理が徹底され、常に安定した漁獲量が見込まれるのが特徴です。市場も健康志向の高まりから、ヘルシーフードとして認識されている水産物の消費は安定的に伸び、拡大しています。今後は、欧州や米国内の販売力強化と加工品の販売に注力していきます。

CSR Action

フェアネスを重視したダイバーシティマネジメントを推進

2012年に事業統合した、ウエストワードシーフーズとアリエスカシーフーズは、各々の特色や良い点を生かし、さらに伸ばす経営を行い、それを企業文化として育ててきました。こうした歴史から、さまざまな見識やアイデアをもつ人材を正当に評価し、多様性を会社の力に変える「フェアネス」が、会社の大きな強みとなるとともに、従業員にとって魅力ある職場づくりにつながっています。

In Europe

海洋資源の保全と安定供給の両立へ

欧州は有数の漁場があり供給地としての役割も大きく、英国や南欧などでは、古くから魚を食べる習慣がありますが、近年では、健康志向の高まりから魚のヘルシーさや、おいしさが広く伝わり、今後の消費拡大が期待されています。

CSR Action

ASC認証※商品の普及・拡大をめざして

欧州市場における販売拡大の戦略拠点として、2013年にマルハニチログループに加わったシーフード・コネクションは、持続可能な水産資源の利用に向けて、ASC認証商品の普及・拡大に努めています。2011年には、ベトナムにおけるASC認証商品生産に向けたパイロットプロジェクトを開始。2015年に商品の調達を開始しました。

※ASC(Aquaculture Stewardship Council:水産養殖管理協議会)認証:環境に大きな負担をかけず、地域社会にも配慮した「責任ある養殖水産物」であることを認証するもの。認証を受けた商品にはエコラベルを表示することができます。


社会・環境

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